トップ > デジタルライフの歩き方 > 紙を一括してデジタル化するスキャナー
日々の生活を、便利に、快適にする『デジタル』を電子雑誌フリック!編集長の村上タクタがご紹介。
第10回は、絶対お勧めのScanSnapのお話。
「スキャナーなら持ってるよ。年賀状用のプリンターに付いているヤツ。でもほとんど使わないよ。だから、僕には必要ない。別に買う必要なんてないよ。」そう思っている方は多いと思います。実際、僕も2〜3年前まではそう思っていました。
しかし、今、そのスキャナーが注目を浴びています。特に、PFUのScanSnap(スキャンスナップ)というドキュメントスキャナーが圧倒的に人気で、8〜9割のシェアを持っていると言われています。
人気の秘密はその便利さ。デジタル化したい紙を置いて、接続したパソコンやiPad、iPhone、アンドロイドなどのスキャンボタン、もしくは本体のスキャンボタンを押すだけ。これだけでデジタル化されたデータができます。しかも、jpegはもちろん、PDFでも保存でき、ローカルはもちろん、直接スキャンデータをEvernoteなどのクラウドサービスに保存することもできます。
つまり、使いこなしている人にとっては、紙の書類はスキャンして捨てる(もしくはアーカイブする)もの。そして、その書類が必要であれば、Evernoteで検索すればいつでも取り出せるものなのです。パソコンはもちろん、iPadなどのタブレットや、iPhoneなどのスマートフォンからEvernoteにログインすれば、いつでもすべての書類を見ることができます。
パソコン版ならOCR(光学文字認識)もかかるので、書類の中のテキストも文字データ化されているし、EvernoteがプレミアムアカウントであればPDF内の検索も使うので、膨大な書類の中から特定の語句を探すこともできます。
ScanSnapは人気のドキュメントスキャナー。書類をデジタル化して、パソコンやiPadなどのタブレット、iPhoneなどのスマートフォンに送ることができます。
パソコンで直接読み取る場合、直接有線で繋ぐこともできるし、Wi-Fi機能で連携することもできます。
つまり、これまで紙の山の中に埋もれて見つからなかった資料も、全部スキャンしてデータ化しておけば、一瞬にして探し当てることができるのです。
書類というと、仕事に使うようなイメージがありますが、利用方法の可能性は無限大に広がります。
たとえば、名刺。スキャンしておけば、スマホなどからだっていつでも全ての名刺を一瞬で呼びだせます。雑誌のレシピを取り込んだり、新聞の記事や広告、研究レポートを書くための資料、領収書や明細、置いておくにはスペースがないけれど、捨てるには惜しい知人の手紙や子供のお絵描き……などなど。すべてデータ化して取り込んでおけば、いつでもアクセスできます。
車検証や保険証書などもデジタル化しておけば、いざという時にすぐに参照することができます。紙ベースで持っている資料もデータ化してメールすれば、FAXなどで紙に出力する必要がなく経済的。そして、もちろん、紙が減るからデスクの上もきれいに片付きます。
さらに、本や雑誌もすべてスキャンしてデータ化しておけば、iPadなどでいつでも読めるし、保存スペースも取りません。高速スキャンが可能なiX500があれば毎分25枚で両面を読み取れるので、120〜130ページぐらいの雑誌なら、3〜4分あればデータ化できてしまいます(パソコンによっては内部処理にもう少しかかるかもしれません)。
ScanSnap iX500はWi-Fi機能を内蔵しているので、直接タブレットなどに読み込ませることができますし、そのままEvernoteなどのクラウドに送ることができます。
雑誌を分解してスキャンすれば、デジタルデータとしていつでも参照することができるし、内容を検索することもできるようになる。
今、お話したのは最上級機種であるiX500の機能をもとにしていますが、小型の機種でも概要は同じです。S1300はスキャン速度がもう少し遅く、直接Wi-Fiにアクセスすることはできません。S1100は片面しか読めませんが、350gと小型超軽量で、USBからのバスパワーで動作しますから、ノートパソコンと一緒に持ち歩けば、いつでもどこでもスキャンの環境を整えることができます。
さらに、昨年発売されたSV600はなんと、紙を中に取り込まずに、置いた状態でスキャンすることができます。本を分解せずに済みますし、A3サイズまでの書類も読めます。また、読み込ませるのが不安な古文書や、重要な書類をスキャンすることもできます。
最新型のScanSnap iX500は4万9800円(市場参考価格)。25枚/分で読み取れる高速性能と、iPadやiPhoneでも使える扱い易さを兼ね備えている。重送なども起こりにくい。
両面読み取りなどに対応しながらコンパクトなScanSnap S1300iは2万7800円(市場参考価格)。USBケーブル2本で電源供給が可能なので、モバイル状況でも活用可能。
USB電源1本で動作して、出先でも資料をサクサクと取り込めるScanSnap S1100は1万7800円(市場参考価格)。スキャンして、メールで送ったりという対応も可能だ。
なんと、本を分解せずにスキャンできるのがScanSnap SV600。価格は5万9800円(市場参考価格)。独創的な機能でA3までの書類をゆがみなく高精細にスキャン可能。
ワークフローに合わせて、いずれかを導入するか検討してみてはいかがでしょうか?