トップ > デジタルライフの歩き方 > パソコンより気軽に使える便利なタブレットの選び方
日々の生活を、便利に、快適にする『デジタル』を電子雑誌フリック!編集長の村上タクタがご紹介。
第21回は、いまどきのタブレットの便利さについて。
ほとんど画面だけを取り出したような形状をしていて、画面をタッチして操作するタブレット。みなさんはお持ちでしょうか? 身近に1台あると、とても便利でライフスタイルを大きく革新してくれますよね。
でも、たまに「パソコンとタブレットと、どっちを買おうか迷っています」と相談されると、ちょっと違うなぁ……と思ってしまいます。パソコンとタブレットは似て非なるもの。私の実感として、利用シーンは明らかに異なります。
私は、パソコンをどちらかというと作業をするのに使います。書類を作ったり、メールを打ったり、時にはネットを使って買い物をしたり。SNSも長文を書く時にはパソコンの方が便利だと思います。
電話であるiPhone 6 Plus(5.5インチ:左)と、タブレットであるiPad mini 3(7.9インチ:中央)、iPad Air 2(9.7インチ:右)。カテゴリーの名前は時代によって変化するが、現在は一般には7インチ以上がタブレットと呼ばれるようだ。
それに対して、タブレットはもっとリラックスしたシーンで使います。動画を見たり、ウェブを見たり、小説やマンガを読んだり。SNSでも、見るだけの時はタブレットの方が快適です。パソコンがどちらかといえばデスクで使うようなものとすれば、タブレットはソファで使うようなイメージ。もちろん、どちらでも作業は行なうことができますが、どちらがより快適か……という点で使い分けていると思います。
片手で持って指でページをめくったり、拡大したりして本を読むのにはタブレットの方が便利ですし、自由な体勢で閲覧することができるも便利です。半面、タブレットの画面に表示されるキーボードで文字を打つのは、何年使っても、私にとってあまり快適ではありません。いろんな意見はあるかもしれませんし、タブレットで長文を書く人もいれば、パソコンで映画を観る人もいると思います。あくまで、おおまかに言って私はそう感じる……という話ですが。
ですので、パソコンの代わりにタブレットを買うというのはあまりおすすめしません。従来、簡単だった作業が、面倒になる可能性もあります。
さて、タブレットにも多くの種類の製品があります。私がお勧めするのはアップルのiPadですが、ほかにAndroidOSを搭載したもの、パソコンでおなじみのウインドウズOSを搭載したものがあります。
画面サイズも6インチぐらいから(5インチ以下のものはスマホに分類されることが多い)、12インチぐらいまでのものが多いようです(中には21インチなどという小さなテーブルのような巨大なタブレットもありますが)。
また、携帯電話と同じSIMというものを内蔵した(通信費のかかる)セルラーモデル(もしくは3GとかLTEともいいます)と、無線LANで使うWi-Fiモデルがあります。Wi-Fiの環境で使うことが多いならWi-Fiモデル、外出先で使うことが多く、通信費が許容できるのであればセルラーモデルを購入するといいでしょう。
AndroidOSを搭載したソニーのXperia Z3タブレットコンパクト。Androidのタブレットは、アップル社だけが作っているiPadよりも多くのメーカーが多彩な商品を販売していますが、その分玉石混交。
よりパソコン的に使えるウインドウズOSのタブレット。マイクロソフトのサーフェスは、タッチパネルを持ち、キーボードを取り外すことができるパソコンといえます。(とはいえ、タブレットとしては重いし、パソコンとしては処理能力が高くないのでちょっと中途半端な気がします)
さらに、FireなどほかのOSを使ったタブレットもありますが、ここでは話が複雑になるので省略します。あなたが設定やトラブル対応などが得意でなければ、人気のあるメジャーな機種を買った方がいいと思います。
私は今、iPad Air(前世代、現在iPad Air 2が発売されている)と、Android OSで動作するソニーのXperia Z3 タブレットコンパクトを並行して利用しています。iPad Airは9.7インチ、469g(最新のAir 2は437g)。Xperia Z3 タブレットコンパクトは8インチ、270g。
今メイン端末として使っているiPadは、iPhoneやMacと連動して使えるのが便利です。仕事でメモを取ったり、スケジュールを確認したり、メールをチェックしたり、写真を閲覧したり、自宅ソファーでのんびりとウェブやSNSを閲覧したり、ちょっとした調べモノをするのに使ったりします。
また、絵を描いたり、ちょっとした音楽を演奏したり……というようなクリエイティブワークにもiPadは向いています。
絵を描いたり、音楽を演奏したりというクリエイティブワークにはタッチパネルのレスポンスがいいiPadが向いている。もっとも、感圧式のペンを使うのが難しい(手間がかかる)という問題もあるが。
iPadの特徴のひとつのとして、タッチパネルのレスポンスが素晴しいということが挙げられます。ちょっとしたタッチでも反応してくれて、思い通りに線が引ける素晴しいタッチパネルのレスポンスはiPadの優れたところ。音楽を演奏するにしても、1/100秒のズレもなく反応してくれないと、非常に不快な感覚を味わうことになります。iPadはそれらの点においてすぐれています。iPadが快適なのには理由があるのです。
Xperia Z3 タブレットコンパクトを使う最大の理由は、この端末が防水であることが理由です。貧乏暇なしで日々締切に追われる私にとって、(あまり行儀が良いとはいえませんが)風呂の中での読書時間は貴重です。防水端末であるXperia Z3 タブレットコンパクトなら、風呂の中でも安心して本を読めますし、気分転換に動画を見たり、音楽を聞いたりすることさえできます。食卓に放置していて、子供がジュースをこぼしたりしても心配する必要はありません。
Xperia Z3タブレットコンパクトを使っている最大の理由は防水だから。お風呂で本が読めるのは至高の幸せ。
Xperia Z3タブレットコンパクトは、書籍、コミックス、雑誌を読むのに使っている。
また、Androidのほうが電子書籍を購入するときの手順が少ない場合が多いです。ある本を読み切ったら、そのまますんなり次の巻を買えるというのは便利なものです。(iPadだと一旦ブラウザなどで購入してから、アプリで読む形式が多いです)ただ、Androidの場合はセキュリティ対策をしっかりしておく必要があります。
というわけで、とりあえずデジタルに詳しくない人に一番安心してお勧めできるのはやはりiPadだと思いますが、「防水」などこだわりの機能がある方にはAndroidもいいでしょうし、どうしてもパソコン的にも使いたいならウインドウズという選択肢もアリだとは思います。コンピューティグを快適にするタブレット、ぜひ一度使ってみてください。