トップ > パソコン・インターネットお悩み相談室 > 長く使ったパソコンを買い替え予定。新しいパソコンは何が違う?
パソコンを長く使っているせいか、容量不足や空き容量が足りないといわれることが多くなりました。容量を増やせばまた快適に使えるといわれましたが、どれを増やせばいいでしょう?
容量の単位はGB(ギガバイト)らしいのですが、メモリーとハードディスクの両方でGBが使われています。どちらのことでしょう?
パソコンの買い替えを検討しています。量販店で「SSD搭載パソコン」というのを見ますが、はじめて聞く言葉です。一体何でしょう? 使っているといいことがあるんでしょうか?
パソコンは常に大量のデジタルデータを処理しています。いくらパソコン自身が高性能でも、データを処理するための場所やデータを保管するための場所が足りなければ、処理に時間がかかったりうまく処理できなくなります。
そのための場所としてメモリーとストレージの2つがあります。この違いは大事なので簡単に解説しておきましょう。
資料やファイリングされた仕事の内容はすべて棚にまとめてあります。
作業をするときは、必要な資料ややりかけの仕事を机の上に出し、そこで書類や本を広げて作業をします。
作業が終わったら、資料や新しく作成した書類をまた棚にしまいます。
机が広ければ一度にたくさんの資料を出せますし、やりかけの仕事を机の隅にいったんよけておくこともできますが、机が狭ければその都度必要最低限のものしか置けません。
この「机」がパソコンでいう「メモリー」です。広い方が効率よく仕事を進められます。作業場所と思ってください。パソコンが直接扱えるデータはメモリー上にあるものだけです。「メインメモリー」や「主記憶装置」ともいいます。
また、「棚」がパソコンでいう「ストレージ」です。ストレージは「倉庫」や「保管スペース」という意味。昔は「外部記憶装置」や「補助記憶装置」といってましたが、今はストレージと呼ぶのが一般的で、主にハードディスクドライブ(HDD)が使われていますから、ストレージの意味でHDDといってしまうこともあります。
人間は何かと融通が利くのでそんなことはありませんが、パソコンは構造上ストレージにあるデータをいったんメモリーに持ってきて作業しなければなりません。また、メモリーは一時的に使う場所なので、電源を切ると中身が消えてしまいますから、作業した結果はストレージに書き出さなければなりません。
いったんストレージからメモリー上にデータを移し、作業後に必要なものはストレージに書き戻すという作業を無限に繰り返すのがパソコンだと思ってください。
ですからあらゆるパソコンが、メモリーとストレージを持っています。どちらもデジタルデータを扱いますから、その大きさの単位は「GB」(ギガバイト)です。(正しくいえば単位は「B」のバイト)になるわけです。単位は同じですが、メモリーとストレージは別のものですから混同しないようにしましょう。
メモリーが大きいと作業は快適になりますが、大きなサイズの写真を扱ったり映像編集をしたりしないのであれば、それほど増やす必要は無いでしょう。一般的なノートPCでは4〜8GBが標準的です。
一方、ストレージはデータをどんどん保管していく場所ですから、一般的なノートPCでも256〜512GBと大容量ですが、長く使っていくと空きが減っていきます。一般にパソコンの「容量が少ない」といったら、ストレージの空きが少ないことを指します。
さてそのストレージですが、20年以上前からパソコンの内蔵ストレージとしてハードディスクが使われてきました。磁気を使って円盤状のディスクにデータを記録するので、その名前がついてます。大容量の割に安価なのが特徴です。
でも、ここ数年、ハードディスクの牙城を脅かす新しいタイプのストレージが登場してきました。それがSSDです。
パソコンのメインメモリー(先ほどの例でいうと「机」のこと)に使われている半導体はデータのやりとりは高速ですが、電源を切ると中身が消えてしまうという特徴があります。それに対して、80年代に東芝が開発したフラッシュメモリーは、電源を切っても内容を保持できる特徴を持つ画期的なものでした。
その特徴をいかし、デジカメの記録媒体などで使われ始めました。その後技術の進歩でフラッシュメモリーの容量が大きく安くなり、様々なところで使われるようになりました。スマートフォンにもフラッシュメモリーが搭載されており、写真データの保存などに使われています。
最近では、パソコンにも搭載されるようになりました。パソコン内蔵ストレージとして、ハードディスクの代わりに使われるフラッシュメモリーをSSD(エスエスディー)と呼びます。当初は非常に高価で容量も小さかったのですが、ここ1〜2年で価格的にも容量的にも実用的になり、多く使われるようになりました。(SSDはソリッド・ステート・ドライブの略です)
SSDはハードディスク(HDD)に比べて、以下のような長所があります。
使う側から見れば、操作方法はハードディスクもフラッシュメモリーもまったく同じ。今まで通りパソコンを使い、ファイルを保存したりダウンロードしたりできます。ただ、SSDは省電力で快適で丈夫で軽いのです。持ち運び用の薄型軽量パソコンにぴったりですよね。
ノートパソコン用のハードディスク(HDD)。薄型のHDDで、現在よく使われているタイプです。
HDDの中身。磁気ディスクをモーターで高速回転させ、データを読み書きするという仕組みですから、どうしても電気を使いますし、かすかに回転音がしますし、データの読み書きの速度も限界がありますし、さらにディスクが高速に回転していますから衝撃に弱いのです。
特にSSDの違いを体感できるのが「速さ」。実はパソコンを使っていて一番「ちょっとパソコンの反応が悪いな」と感じるのは、ハードディスクとのデータのやりとりなのです。これが頻繁におきるので、どうしても快適さが損なわれます。
SSDは読み書きが非常に速いので、SSDを使うとかなり速く感じるハズです。特にパソコンの起動時には大量のデータのやりとりが発生しますから、SSDにするとウソのように速く感じるでしょう。
そう聞くと、ぜひ使ってみたいと思うでしょう。わたしも思います。が、ひとつ欠点があります。価格です。SSDはまだHDDに比べると高価なのです。たとえば、レノボ社のノートパソコン購入サイトで比較してみましょう。
500GBのハードディスク(HDD)と、一番下の128GBのSSD。価格差がけっこうあるのに驚かれるかと思います。ちなみに、中央のSSHDはハードディスクとフラッシュメモリーを組み合わせることで速度を上げたHDDだと思ってください。
(※ハードディスクに記載のある「5400rpm」は、1分間に5400回転するという意味。回転数が高いほうがデータ転送速度が速いです)
データを保存できる容量は約1/4でも、SSDの方が約16,000円も高くなってしまうのです。しかしながら、持ち運び用の薄型軽量ノートパソコンの場合、容量より省電力や頑丈さや軽さの方が重要。ですから、モバイル用パソコンではすっかりSSDが主流になっています。
(なお、128GBではメインで使うパソコンとしてこころもとない感じです。家庭で使うときは、写真や動画など大容量のデータは外付けのストレージなどに置くとよいと思います)
SSDの価格は年々下がっていますから、将来は大容量のストレージが必要な人以外はSSDを使うようになるでしょう。たとえば、アップル社のMacBookはほぼ全モデルがSSD(同社はフラッシュストレージと呼んでます)となっており、1TB(約1000GB)のSSDも用意されています。
「パソコンの性能を上げるより、ストレージをSSDにした方がサクサクと動作して快適に使える」と多くの人が口にするほどの違いです。新しくノートパソコンを買うときは、それを頭にいれておくといいでしょう。
パソコンを長く使っていると、当然保存したファイルはどんどん増えていきます。マメに不要なものを削除するなどのメンテナンスはするべきですが、自分で撮った写真や動画は消したくないですよね。というか、自分で撮ったり描いたりしたものは世界にふたつとないものですから、消すべきではないと思います。
でもためつづけるとどんどんデータ量が増え、しまいにはストレージに空きがなくなります。あなたがパソコンに詳しかったら、内蔵されているハードディスクを大容量のものに入れ替えるという手段もありますが、慣れてない人にはお勧めしません。
でも今お使いのパソコンを買い替えるのはもう少し先にしたい…というときは、USB接続の外付けストレージ(外付けハードディスク)を購入し、普段使わないものをそちらに転送してその分内蔵ストレージを開けるのがよいでしょう。容量以外にも動作が遅いなど今お使いのパソコンにストレスを感じている場合は、この機会にSSD搭載のパソコンも検討してみてはいかがでしょうか。